換気しない若者

ずっと健康でいた人は不健康になることを想像できない。
だから、一度病気をした人からすると、そんな風に適当に生きていいんだと驚いてしまうことがある。
健康な人が気にしていないポイントというものがいくつかある。
例えば「換気」だ。

健康な人にとって、換気は料理の際の匂いを部屋に残さない、くらいの意味しかないが、不健康な人にとっては違う。
アレルギーの人は、部屋のほこりを外に出すために窓を開けるし、壁などにカビが繁殖しないように、目には見えない空気中の水分の調整を行っている。
風呂場も使用後2、3時間は換気扇を強く回すという対策を行うのだ。
だから、健康な人の部屋を訪れた時に、明らかに窓を開けていないような状況や風呂場がカビで真っ黒でも気にしていない様子を見て愕然とする。
しかし、彼らはそれで問題なく暮らせているので、今まで気にしてこなかっただけなのだ。
空気中の水分というのは目には見えないので、気にすることが難しいということもある。
当然目に見えるものより目に見えないものは対策されることが少ない。
外が晴れていなければ、部屋の中に洗濯物を考えなしに干している若者は多い。
おそらく湿度100%になっているだろうが、「彼らは外で干せないから部屋で干すしかない」くらいにしか考えていないだろう。
そのまま次の日も換気をせずに出かけ、カビが少しずつ繁殖していくということは目に見えている。
日当りが良ければまだいいのだが、引越すときにきちんと家の窓が南を向いているかということや、窓の近くに隣の家の壁が迫っていないかということを忘れずに確認することは若い人にとっては難しいだろう。
窓も1つではなく2つなければ風を通す役割を持たせづらい。
かなり大事なことではあるのだが、風呂とトイレが別であるとかアパートの外観が良いとかいうことの方が優先されてしまう。
だが、彼らがそれで健康に暮らしていけるのであればそれでいいのだ。
しかしいつ病気になるかわからないので、皆に意識しておいてほしい。

最近では、新型コロナウィルスの件もあって、換気の意識は高まってきたかな。

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